サポートが終了したメールソフトは危険です

メールはウイルスの入口になることがあるため、サポートが終了したメールソフトを使うのは危険が大きいので注意しましょう。

メール経由の攻撃が増えている

総合サイバーセキュリティ会社のアクロニス・ジャパンの「サイバー脅威レポートの2024年上半期版」によると、電子メール経由の攻撃が293%増加しているということです。

ウイルスに感染するとデータが暗号化され利用できなくなるランサムウェアなどはメール経由で感染する例が特に多いですし、ウイルスに感染したパソコンから送信される場合は、知っている人からのメールになるので疑いもなく開いてしまうことになります。
一時は古典的と言われたメールでのウイルス感染ですが、現在はまたメール経由での被害が増加しているのは事実ですので注意しましょう。

サポートが終了したメールソフトを使う危険性

メール経由でウイルスが流通する場合、入口となるのはメールソフトです。
注意しなければならないのが、サポートが終了したメールソフトを使っていないか? ということ。
開発元のサポートが終了していると、セキュリティの脆弱性や不具合があっても修正されず、そこを突いた攻撃に利用される危険性があります。
サポート終了から時が経てば経つほど危険性が増加するので古いソフトを使っているのは大きな危険です。

サポートが終了した主なメールソフト

ソフト開発元サポート終了日
Outlook 2010マイクロソフト2020年10月13日
Outlook 2013マイクロソフト2023年4月11日
Windows Liveメールマイクロソフト2017年1月10日
Shuriken 2018ジャストシステム2023年2月9日

OutlookはOffice製品として販売されているので、お使いの方も多いメールソフトですが、Officeのサポートが終了したバージョンのOutlookもサポートが終了します。現時点では2013以前のOutlookはサポート終了しています。

Windows LiveメールはWindows 7時代にマイクロソフトから配布された無料のメールソフトです。
当時のWindows標準メールソフト的な位置づけだったため利用している方も多かったですが、2017年に配布もサポートも終了しています。

Shurikenシリーズはジャストシステムが販売していたメールソフトで、バージョン2018で開発が終了し、2023年2月にサポートも終了しました。

サポートが終了するとアップデートされない

サポートが終了すると、新たな不具合や脆弱性が発見されても修正プログラムが提供されません。
そのため、サポート終了から時が経てば経つほど危険性が増加することになります。

また、Windowsの進化にも対応しないため、メールソフト自体の動作が不安定になることもあります。

サポートが終了したメールソフトは使わない

サポートが終了したメールソフトを使っている場合は、別のメールソフトに乗り換えましょう。

Outlookの場合は、Windows 11ではWindows標準メールソフトとしてOutlookが用意されているので、そちらに乗り換えるのがおすすめです。
保存してあるメールのデータも移行したい場合は、お使いのメールソフトの情報を確認して移行作業をします。

また、GmailやYahoo!メールなどブラウザで利用するウェブメールに乗り換えるという手もあります。
Gmailではプロバイダのメールを転送し、プロバイダのメールアドレスで送信するように設定することもできるので、メールアドレスを変更せず移行することもできます。

ライタープロフィール

kikuchi@fujidenki
kikuchi@fujidenkiフジデンキオーナー
菊地 弘尚 ーHirotaka Kikuchiー
フジデンキのなかの人
パソコンの販売と修理、サポート、ウェブサイトの制作を生業としています。
趣味はデジタルガジェット全般(ゲーム機は除く)。
https://note.com/penchi

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