ネットが遅い、の原因を探す

インターネットが遅い・・・という場合、その原因はいくつかあります。
どこに原因があるのか? ネットの速度・品質に関わるものを見ていきましょう。

インターネットの速度・品質に関わるものをチェックする

一般的なユーザーの利用環境で、インターネット(ネットワーク)の速度や品質に関わるものを見てきます。
ネットが遅い場合は、これらの中のどれかに原因があります。

ネット回線

光回線が一般的ですが、光回線も進化しNTTが提供する光回線(フレッツ光)でもいくつかの種類があり提供速度が異なります。
代表的なものは以下のものがあります。(NTT東日本のサービス)

名称最大速度備考
Bフレッツ100MbpsNTTの光サービス開始(2000年)の提供プラン
フレッツ光ネクスト200Mbps2008年から提供されたプラン
フレッツ光ネクスト ギガライン(ギガファミリー)1000M(1G)bps現在主流になっているプラン
フレッツクロス10Gbps2020年から一部地域で適用されているプラン
サービスの名称はさらに細かいですがおおまかに分類しています

光回線の初期に申し込んでそのまま使っている場合、フレッツ光ネクストあたりになっていることもありますが、この場合は最大速度が200Mbpsであり、主流になっているギガラインの1/5になってしまいます。
契約プランを確認し、以前のプランのままの場合は現在主流のプランへの変更をしましょう。

また、光回線以前のフレッツADSLを利用されている場合はさらに回線速度は遅いので、光回線に変更されることをおすすめします。

フレッツ光で使われるひかり電話ルーターの例

Wi-Fi機器

Wi-Fi(無線LAN)を利用されている場合は、Wi-Fi機器の性能が速度に影響します。
Wi-Fi規格は日々進化しており、現在はWi-Fi6という規格が主流になっています。新しいパソコンやスマートフォンなどはWi-Fi6対応のものが多くなっています。規格によって通信速度の最大値に差があり、古い規格のWi-Fi機器では大きく速度が落ちることになります。
6,7年以上使っている機器の場合は最新規格のものへの買い替えを検討しましょう。

Wi-Fi6対応の機器の例

LANケーブル・HUBなど

案外知られていないのがLANケーブルの品質によって、対応速度に違いがあるということ。
古い規格のLANケーブルを使っていると、パソコンやルーター、Wi-Fi機器が新しくても速度が上がりません。

LANケーブルの主な規格

規格通信速度
CAT.5(カテゴリー5)100Mbps
CAT.5e(エンハンストカテゴリー5)1Gbps
CAT.6(カテゴリー6)1Gbps
CAT.6A(カテゴリー6エー)10Gbps
CAT.7(カテゴリー7)10Gbps
CAT.7A(カテゴリー7エー)10Gbps
CAT.8(カテゴリー8)40Gbps

LANケーブルは経年劣化などで品質が低下し、速度が上がらなくなることもあります。
市販されているケーブルの規格は、CAT.6やCAT.6A、CAT.7が主流になっています。

LANケーブル以外の機器では、LANケーブルを分配するHUB(ハブ)を使っている場合もありますが、HUBも規格によって通信速度が違います。
ギガビット(1000Mbps 1000BASE-T)対応の製品を使用するようにしましょう。

プロバイダ

数年前からプロバイダの接続方式でIPv6接続(IPoE)が普及し始め、最近では主なプロバイダはIPv6接続がメインになっています。
これまでのIPv4接続(PPPoE)では混雑してくると遅くなるなど時間帯によっても速度が遅くなるといった現象が発生しますが、IPv6接続では通信経路が違うため、混雑によって遅くなることもなく、安定してより高速な通信が可能です。

すでにプロバイダを契約してる場合は、改めてプラン変更等が必要になるので、利用中のプロバイダのウェブサイトで現在の契約プランを確認してみましょう。※IPv6接続(IPoE)では対応機器が必要になりますが、プロバイダの使用する方式によって違いがあります。

プロバイダではIPv6接続が可能になっています ぷららの例

パソコン

パソコンに内蔵されるWi-FiやLANの規格も時代と共に進化しています。
ネット環境が新しい規格で整備されても、パソコンが古いと新しい規格に対応しないため速度が上がりません。

ネットが遅い時の見直しは全体的に

「ネットが遅い」といってもこのように様々な原因が考えられます。
フジデンキでもIPv6接続にした際、あるパソコンの速度が上がらなかったのですが、原因は途中に使用していたLANケーブルでした。
新しいケーブルに交換したら見違えるような速度に・・・正直なものです。

ネット環境の見直しをする際は、全体的に、ケーブル1本まで気をつけて確認するようにしましょう。

ライタープロフィール

kikuchi@fujidenki
kikuchi@fujidenkiフジデンキオーナー
菊地 弘尚 ーHirotaka Kikuchiー
フジデンキのなかの人
パソコンの販売と修理、サポート、ウェブサイトの制作を生業としています。
趣味はデジタルガジェット全般(ゲーム機は除く)。
https://note.com/penchi

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