Wi-Fiの規格を知っておこう

Wi-Fi(無線LAN)は進化し、次々と新しい規格が登場し、製品の性能も向上しています。
快適に利用するためにはその時代の主流規格の製品を使うのがおすすめです。

Wi-Fiの規格は進化し続ける

Wi-Fi=無線LANと思われていますが、厳密にはWi-Fiは無線LANの規格の中のひとつです。
他の規格より普及し一般的になっているため、Wi-Fi=無線LANとなっているのが実情です。

そして、そのWi-Fiの規格も進化し続けており、現在は下記のような規格があります。

現世代規格

Wi-Fi 4Wi-Fi 5Wi-Fi 6
IEEE規格名IEEE802.11nIEEE802.11acIEEE802.11ax
使用周波数帯2.4GHz、5GHz5GHz2.4GHz、5GHz
最大空間ストリーム数488
MLO×××
最大データ伝送速度(理論値)600Mbps6.9Gbps9.6Gbps
セキュリティプロトコルWPA2WPA2WPA3
MLO=マルチリンクオペレーション

次世代規格

Wi-Fi 6EWi-Fi 7
IEEE規格名IEEE802.11axIEEE802.11be
使用周波数帯2.4GHz、5GHz、6GHz2.4GHz、5GHz、6GHz
最大空間ストリーム数816
MLO×
最大データ伝送速度(理論値)9.6Gbps30Gbps以上
セキュリティプロトコルWPA3WPA3
MLO=マルチリンクオペレーション

2023年6月時点では、Wi-Fi 5からWi-Fi 6が主流でWi-Fi 6Eに対応した製品が登場し始めた、という状況です。

どこをチェックして機器を選ぶのか?

大まかな目安として2023年6月時点では、Wi-Fi 6規格の製品を選ぶのがおすすめです。
Wi-Fiを利用するパソコンやスマートフォン、タブレットなどもWi-Fi 6規格に対応した製品が多く、これらの機器の性能を十分に活かすには、Wi-Fi 6規格のWi-Fiルーターが必要になります。

Wi-Fi 6規格のルーターにもいくつかのグレードがありますが、接続機器が多い場合はストリーム数が多い上位グレードの機器にすればストレスなく利用できます。
また、上位グレードの機器は伝送速度も速いので、動画再生や大容量のデータ通信をする場合でも快適に利用できます。

機器のグレードの違い

Wi-Fiルーターのグレードは主にストリーム数と伝送速度で決まります。

ストリーム数
アンテナの本数で、道路に例えると車線です。
車線(アンテナ)が多ければ車(データ)の渋滞が起きにくく、スムーズに流れます。

伝送速度
データを伝送する速度でbpsという単位であらわします。
数値が大きいほどデータを伝送する速度が速く、スムーズな通信ができます。

次世代規格のWi-Fiは?

次世代のWi-Fi規格に対応した製品も開発が進み、Wi-Fi 6E規格に対応したWi-Fiルーターも発売されていますが、利用する機器(パソコンやスマートフォン、タブレットなど)がWi-Fi 6Eに対応したものが少なく、活かしきれないのが現状です。

Wi-Fi機器は5年程度経過したら更新するのがおすすめですので、現状では値ごろ感があるWi-Fi 6規格のルーターを選ぶのが無難でしょう。 ※Wi-Fi 6規格の上位グレードでも20,000円以下で購入できます。

Wi-Fi 6Eはつなぎのような印象があり、無理にWi-Fi 6Eを選ぶより、Wi-Fi 6を使いながら、さらに次のWi-Fi 7を待つのがいいのではないかと思います。

Wi-Fi 7が普及する頃にはインターネットの最大伝送速度も現在の1Gbpsから10Gbpsのサービスが普及してくると思われ、Wi-Fi 7の性能を活かすことができるでしょう。
また、Wi-Fi 7の規格にあるMLO(マルチリンクオペレーション)は、2.4GHz・5GHz・6GHz帯域に同時に接続できるため(Wi-Fi 6Eまでは1つの帯域にのみ接続する)、より快適で安定した通信状態を保つことができるので、Wi-Fi 6EとWi-Fi 7では大きな変化があります。

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ライタープロフィール

kikuchi@fujidenki
kikuchi@fujidenkiフジデンキオーナー
菊地 弘尚 ーHirotaka Kikuchiー
フジデンキのなかの人
パソコンの販売と修理、サポート、ウェブサイトの制作を生業としています。
趣味はデジタルガジェット全般(ゲーム機は除く)。
https://note.com/penchi

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