BitLockerを悪用するランサムウェアに注意

Windowsに搭載される暗号化システム「BitLocker」を悪用するランサムウェアが発見されました。

BitLockerはWindowsに搭載される暗号化システム

BitLockerはドライブを暗号化してセキュリティを高めるWindowsの機能です。
Windows 10では業務用に使われる Proエディションに装備されていましたが、Windows 11ではHome、Pro両エディションに装備されています。

BitLockerを有効化すると、盗難や紛失などがあった際にデータ保護することができ、情報漏洩を防ぐことができます。
暗号化したドライブを利用するには回復キーと呼ばれる48桁の数字を入力しないとならない仕組みになっており、回復キーは設定時に記録しておくか、マイクロソフトアカウントで確認することができます。

BitLockerの機能を使うランサムウェアが出現

発見されたランサムウェアは、BitLockerを悪用してパソコンのドライブを暗号化し、もとに戻すための回復キーを盗み、暗号化を解除するには攻撃者に連絡するしかない状況をつくります。

本来はパソコンのセキュリティを強化する機能ですが、それを逆手に取ったウイルスです。
ランサムウェアによって暗号化されてしまうと、回復キーを入手しない限りドライブの中を利用することはできないので、大変な事態になりますので、くれぐれも用心しましょう。

BitLockerは過去にトラブルも

2022年8月に公開されたセキュリティ更新プログラムをインストールすると、一部の機種で起動時にBitLockerの回復キーを求められWindowsが起動しないというトラブルが発生しました。

この時はフジデンキにもトラブルに遭遇したパソコン(Windows 11 Home)が持ち込まれましたが、回復キーが見当たらず、パソコンを初期化し再セットアップするしかない状態でした。

Windows 11 24H2ではBitLockerが自動で有効化される予定

Windows 11の次期バージョンである24H2では、Windows 11 Homeで自動で有効化されることになりそうです。

Windows 11をお使いの方は、この秋に公開される新バージョンをインストールした際は、BitLockerの状態と有効化された場合は回復キーを確認しておくことを必ず実施しましょう。

BitLockerはより強固なセキュリティを求める方には向いていますが、回復キーの管理をしっかりしておかないとデータ全滅という事態も起きるので、フジデンキでは積極的におすすめはしていません。
当店で行うセットアップでは、特にご希望がなければ、BitLokerを不用意に有効化できないようなセットアップでお渡ししています。

ライタープロフィール

kikuchi@fujidenki
kikuchi@fujidenkiフジデンキオーナー
菊地 弘尚 ーHirotaka Kikuchiー
フジデンキのなかの人
パソコンの販売と修理、サポート、ウェブサイトの制作を生業としています。
趣味はデジタルガジェット全般(ゲーム機は除く)。
https://note.com/penchi

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