Wi-Fi事情 2024年夏版

日々進化するWi-Fi規格ですが、2024年はさらに大きな変化のある年です。
2024年夏時点でのWi-Fi事情を解説してみます。

現在普及しているWi-Fiの規格は?

2024年夏、主流になっているのはWi-Fi 6という規格。
Wi-FiルーターもパソコンやスマホもWi-Fi 6に対応したものが主流になっています。

名称規格名最大通信速度周波数世代
Wi-Fi 4IEEE 802.11 n600Mbps2.4GHz/5GHz第4世代
Wi-Fi 5IEEE 802.11 ac6.9Gbps5GHz第5世代
Wi-Fi 6IEEE 802.11 ax9.6Gbps2.4GHz/5GHz第6世代

これに加えてWi-Fi 6Eという、これまで使用していない周波数帯である6GHz帯を用いて通信する規格も出ています。

どのWi-Fiにつなぐのがいいの?

Wi-Fiの電波には周波数帯による性質の違いがあるので、その性質を理解して利用するのがおすすめです。

周波数帯使われる名称性質
2.5GHzG、2G壁などの障害物に強く電波が遠くまで届きやすい
電子レンジなども利用する周波数帯で通信障害が起こることもある
5GHzA、5G通信障害が起こりにくく安定して高速
壁などの障害物に弱い・対応していない機器もある
6GHz6G干渉するものが少なく安定しより高速
対応する機器が少ない・壁などの障害物に弱い

SSID(ネットワーク名)はメーカーによって違いがありますが、バッファローのWi-Fiルーターでは初期設定で下記のようなSSIDが設定されています。

ネットワーク名(SSID)電波の種類
Buffalo-G-00AA2.5GHz
Buffalo-G-00AA-WPA32.5GHzでセキュリティを強化したもの
Buffalo-A-00AA5GHz
Buffalo-A-00AA-WPA35GHzでセキュリティを強化したもの
ネットワーク名(SSID)電波の種類
Buffalo-2G-00AA2.5GHz
Buffalo-2G-00AA-WPA32.5GHzでセキュリティを強化したもの
Buffalo-5G-00AA5GHz
Buffalo-5G-00AA-WPA35GHzでセキュリティを強化したもの
Buffalo-6G-00AA6GHz
Buffalo-6G-00AA-WPA36GHzでセキュリティを強化したもの

Wi-Fiルーターの近くで電波が強い場所であれば、5GHz帯(Aや5GのSSID)につなげば高速に利用できます。
Wi-Fiルーターから遠かったり、障害物などで電波が弱い場合は、2.4GHz帯(Gや2GのSSID)につなぐことで、安定した通信ができます。
Wi-Fi 6E(6GHz)に対応したWi-Fiルーターと機器であれば、6GHz帯(6GのSSID)を利用することができます。

※Wi-Fi 6Eは去年から製品が流通するようにになっていますが、Wi-Fi 6のように普及はしていません。

Wi-Fi 7スタートの年

2024年は6GHz帯を利用するWi-Fi 6Eの次の規格である Wi-Fi 7スタートの年になりました。
Wi-Fi 7はWi-Fi 6(Wi-Fi 6E)をベースに進化させたもので、IEEE 802.11be という規格で策定されました。
Wi-Fi 6(Wi-Fi 6E)では最大通信速度が9.6Gbpsでしたが、Wi-Fi 7では36Gbpsと約3.7倍高速になり、MLO(Multi-Link Operation)といった新機能により、通信遅延や安定性が改善されます。

Wi-Fi 7に対応したWi-Fiルーターも出荷され始めましたが、高機能機種として出ているため、価格的には数万円程度と高めになっています。
また、パソコンやスマホ、タブレットなどでもまだWi-Fi 7対応の機器がほとんどないため、その性能を利用するのは難しいです。
今年の後半から徐々にWi-Fi 7対応の機器も出てくると思われるので、次の機器買い替えの際は意識してみるといいでしょう。

ライタープロフィール

kikuchi@fujidenki
kikuchi@fujidenkiフジデンキオーナー
菊地 弘尚 ーHirotaka Kikuchiー
フジデンキのなかの人
パソコンの販売と修理、サポート、ウェブサイトの制作を生業としています。
趣味はデジタルガジェット全般(ゲーム機は除く)。
https://note.com/penchi

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