デジタル終活を考える
パソコンやスマホでインターネットを利用するのは、年齢や性別に関わらず本当に身近なことになっています。
生きていく中で欠かせないものになっている現状ですが、最近話題になっているのが、利用者が死亡した後の様々な問題、解約地獄のことです。
解約地獄とは?
ネットを使いこなしていた父親が死去したあとに残っていたのは解約地獄だった・・・という記事が目にとまりました。
今や80代でもネットを使いこなしている方は大勢いますが、上記もイマドキの事例ですね。
インターネットの様々なサービスはアカウントとパスワードで管理され、管理は契約者本人がするものですが、契約者が死去した際のことは明確に定められてないものも多数あるようです。
解約するにもアカウントやパスワードがわからないと申請できなかったり、代理での申請が認められないと、手続が複雑になり時間もかかる・・・解約できるまでの費用も払い続けなければいけない、ということになります。
デジタル終活を考える
最近、フジデンキのお客様とも話すことが増えているのが「デジタル終活を本気で考えなければいけない。」ということです。
終活ノートをまとめているあるお客様には「契約しているサービスのことはすべて書き出したつもりだけど、不明なことがあったらフジデンキに相談に行け、と息子に言ってある。」と言われています。
サービスの内容や手続方法も慣れていないと手こずることがあるので、そういったことを相談できるところを作っておくのも大切ですね。
デジタル終活ですべきこと
デジタル終活ですべきことをあげてみます。
- 契約中のサービスを洗い出す
- 各サービスのアカウントとパスワードを書き出す
- 各サービスの更新時期を書き出す
- 各サービスで利用しているクレジットカードを書き出す
- 口座引き落としのサービスがあれば書き出す
- 所有するクレジットカード情報をまとめておく(カード番号やパスワードなど)
- ネットバンクを利用している場合は、その情報も書き出す
- パソコンにログインパスワードを設定している場合はその情報も書き出しておく
- スマートフォンのロックコードを書き出しておく
大まかに見てもこのくらいの作業は必要になります。
一般の銀行は窓口で相談して手続きできますが、ネットバンクはそれができないので、ネットサービス同様にアカウントやパスワードはきちんとまとめておきましょう。
書き出した情報にアクセスできるようにしておく
書き出した各種情報をどうまとめるか?
パソコンをお使いの方なら、ExcelやWordなどでまとめる方法をとると思いますが、いざという時にその情報に身内の方がアクセスできるようにしておきましょう。パソコンの中に保存してあるけど、パソコンのログインパスワードがわからなくてアクセスできない・・・では、シャレになりませんので注意しましょう。
安全面からは問題視されることもありますが、パソコンでデータ化したものも紙に印刷してまとめて厳重に保管するのがいいと思います。
もちろんその保管場所は、身内の方などに知らせておくことを忘れずに。
パスワードの管理の相談を受けた際にもお話しするのですが、印刷したものをファイルしたり、ノートに書き出したものは、決めた部屋の決めた場所(机の引出など)に置き、その部屋から門外不出にする、ということでセキュリティを確保しては? と提案します。
どうしても他で使いたいときは、その情報だけをメモして持ち出し、利用後は速やかに破棄するようにします。
いざという時に備える
つい最近、新型コロナで発症して数日で容体が急変し亡くなった方の身内の方が、上記記事同様に解約地獄で四苦八苦されている記事を読みました。
このご時世というか、いつの時代もそうですが、ある日突然・・・ということもないわけではないので、年齢に関わらずいざという時の備えはしておかなければなりませんね。
菊地はアカウントとパスワードはアプリを使って管理してるのですが、この機会に改めて洗い出してまとめておこうと思います。
ライタープロフィール
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菊地 弘尚 ーHirotaka Kikuchiー
フジデンキのなかの人
パソコンの販売と修理、サポート、ウェブサイトの制作を生業としています。
趣味はデジタルガジェット全般(ゲーム機は除く)。
https://note.com/penchi
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